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ブルービート研修記

あまり知られていないことだが、僕(とっしー)とブルービート施設長イケヤシロウさんとは同い年である。たぶん悪い意味で信じてもらえないことと思い言い難かった。僕は同級生とは十何年も会えていないので、世の中の47才と同席できたこと自体をひそかに嬉しく思っていた。イケヤさんは物腰が柔らかく穏やかな人だ。しかしながら、美意識が高く好き嫌いある人とも感じた。例えば、僕と話すとき、イケヤさんは少し片方の眉を上げて、他の人より相槌の数が3分の2くらいに減る。あまり僕の話か話し方に好きじゃないところがあるのだと思っている。
そんな根拠に乏しい憶測はともかく、僕はブルービートで、個人的に目的としていた詩のワークショップに参加した。鈴木施設長がギターで奏でるスリーコードブルースに乗せて、参加者たちの製作した言葉のパッチワークをスポークンワーズ風に歌い上げるという、僕も未だ馴染みのない試みだった。参加した人は僕と鈴木施設長と、ブルービート利用者の方が一人参加してくださり、企画は暗礁に乗り上げなかった。有り難いことです。
その人は、物静かで、あまり物事をはっきりと言わないように第一印象で受け取ったものの、文章への取り組み方は真摯かつ直線的だ。なので、終始なごやかに取り組めたが、詩作作業は実質的には共作というかいい意味で競作とも言えた。詩作担当2名のアイデアは一行ごとにハサミで切り分けられ、文章の基本形を抑えつつ、全員で一つの詩に編集し練り上げていった。僕は、普段からエゴ過剰で協調性に乏しく、まして、文章を共作する事自体、あまり考えたことがなかった。なので、自分のアイデアが一つ不採用になるごとに、過剰に否定されたように思った。実際のところ、完成品は表現者たちの思いを公平に拾い上げている。
そして、完成した詩の発表の時間に。打ち合わせ通り、僕はギターに合わせて詩を読み上げ、相方さんはその言葉の合間合間に「コンドルは飛んでゆく」をリコーダーで奏でるという、大変ユーモラスかつ破天荒なパフォーマンスになった。一人で自画自賛は恥ずかしいけども、ここには3人いるんだから、誇っておかしくはないはず、僕はこの発表に謙遜する気は一切ないね!またコラボしましょう!
食事もケーキも盛り付けが綺麗で美味しく、建物の雰囲気もおしゃれで、春三月のうららかに晴れたウッドテラスでテーブルを囲んで詩作とか、とても贅沢な時間でしたね…。夢オチなんじゃないかというレベルの。
あとはイケヤさんのお父さん、冬比古さんと呼ばれている方が強力なキャラクターです。話の内容が一々不思議で、独自の魅力がある人です。僕はあの人の案内で、城山(じょうやま)に登るつもりでいます。


written by ハロハロハウロー

2023/5/8